メッセージ・リーディング

メッセージリーディング

このコーナーでは、時事の問題や未来予測に関する、ARIのオリジナルリーディングを掲載しております。(リーダー:浅野信
 
メッセージリーディングとは、個人の問題ではなく、社会的事象や歴史上の不明点、また未来に関すること、その他、政治、経済、科学、技術、宗教、哲学、医学、医療、教育、芸術、等々の分野での調査目的で行うリーディングです。
 
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ARIメッセージリーディングNo.316 宝石療法 2025.4.15

質問:宝石の特性と効果について、ONEの観点からご教示ください。

ソース: 「メノウ」は、お守りとして効果があります。宝石の中にあっても、メノウのもたらす効果は顕著であり、宝石の中の王様的な存在です。
 内なる潜在意識や超意識を目覚めさせ、内なる感受性を高め、現世的な活動をする際の活力も与えてくれます。
 このように、この世で生きて活動する上でも、実際的な効果があり、重宝な宝石です。
 「アクアマリン(緑柱石)」は、キラキラとよく光輝き、人間の意識を程よく刺激し、また、心も感覚も、さらに肉体も清め、整えてくれる宝石です。
 「血玉石」は、自分の奥深い部分を洗い清め、また強め、浄化と強化、また調整の働きがあります。
 「エメラルド」は、黄緑色に輝き、あるいは薄緑色に輝き、安堵感と安定をもたらしてくれます。また、きれいな宝石でもあるので、心や感覚を洗い清め、意識も体もすっきりさせる効果があります。古来、親しまれてきている宝石の一つです。
 「水晶(クォーツ、クリスタル)」は、アトランティス以来注目され、多く使用されてきている実際的な宝石です。その結晶体が構造的に整列していて、また光を集め、光をどこかに送り届ける強力な働きをなします。ちょうどレンズのように光のエネルギーを集め、あるほうへと送り届けることができます。いろいろな用途で、実際に水晶が科学的な手段として、特にエネルギーを運用する際、使われてきています。
 個人として使う場合でも、水晶はその結晶構造が美事によく整列していることにより、自分自らも水晶のような完成されて調和のある結晶体のように、魂も生命体も、さらに肉体も整う上で、水晶に意識を集中することで、その感化を受け、自分が結晶体のように調う上で、助けてくれます。
 「珊(さん)瑚(ご)」は地味な宝石ですが、海から採れて、海のパワーをいっぱい秘めている宝石です。癒しの効果があり、生命力を自分の中に充電し、自分を取り戻させる効果があります。

 特に、海にご縁のある人や海が好きな人は珊瑚と相性が良く、自分の中の古い記憶を目覚めさせ、温めてくれる効能があります。
 自分が奥深い所で安堵し、古い前世に立ち返って、本当の自分を取り戻す上で、珊瑚は助けてくれます。
 「翡(ひ)翠(すい)」は黄緑色を呈し、森林の緑色にも通じる宝石です。この翡翠も古来重宝され、多用されてきました。多く使われ、親しまれてきている、人気のある宝石です。
 チャクラを活性化させ、自分に充足や安定をもたらし、癒しを与える宝石です。
 ネックレスに使ったり、時には額のアジナー・チャクラの所に付着させたりすることで、自分のチャクラが浄化され、程よく刺激され、チャクラ全体に安定と調和をもたらしてくれます。人間の生命体には馴染める、温和で優しい、自然の力の宝石となっています。
 「真珠(パール)」も珊瑚と同様、海から採れ、自然の恵みの一つです。宝石でありながら、何か自然の贈り物としての宝です。真珠によって人はその優しさに触れ、自分に立ち戻ることができます。
 パールの白く、また白銀色のその艶は、人間としての優しい、自然で純朴な魂と生命体を取り戻してくれる、ありがたい、人間と馴染める宝石の一つです。

 割と手軽に使えて親しめて、それほどきつく強烈ではないので、自分を乱すことなく、落ち着いて過ごすことができる。そのような安定と調和と安らぎをもたらす、そしてお清めの働きもある、優しい宝石です。
 「ルビー」は、濃い赤紫色の場合が多く、古来よく知られている、人気の高い宝石の一つです。
 持続性や忍耐を与え、人間を深めてくれることができます。落ち着きや安定や充実、深みなどをもたらし、奥深くに集中し、持続的に自分の良さを発揮し続ける上で、助けとなってくれます。
 「サファイア」は、これもよく知られている宝石の一つで、華やかで、自分の良さを際立たせ、美しく自分を光り輝かせてくれる宝石ならではの輝きを、自分の内から引き立たせ、そして際立たせる上で効果があります。
 紫色のその神秘性は、人間が天界や天使に通ずるものがあることを思い出させ、人間もまた聖なる存在であることを、サファイヤは再認識させてくれます。
 「オパール」は、赤からオレンジ、また緑色を含みながら鈍く光輝きつつ、特異的な人間の側面や能力を引き立たせ、通常思いつかないことや感じられないほうへと誘い、別の視点や別の発想を与え、遠い惑星にも思いを馳せ、宇宙の謎や神秘にも誘ってくれます。
 「トパーズ」「シトリン」「黄色の水晶」は、特殊な宝石ですが、人々から忘れ去られたことはなく、自分の個性や特異性に気づかせ、自分を整え、鎮静化させる効果があり、普段は見落としがちの自分の面や周りの状況に対して、新しい可能性を開いてくれる助けとなります。
 「トルコ石」は、宝石の中にあっては地味ですが、癒しの効果が抜群で、安らぎと傷の修復に効果があります。肉体の古傷も、心の傷やトラウマに対しても、傷を癒し、生命力を満たし、修復させる、調和の力が抜群にあります。
 トルコ石を持つと、心がホッとして安堵し、次第に自分を取り戻し、自分を良い状態に調整してくれます。それほど強烈でもないので、安心して誰でも持てる癒しの石として、普遍的なものです。

 部屋に置いておいても、その部屋が清まり、気が良くなり、部屋が整い、落ち着きます。そのように部屋にトルコ石を置いても良いし、自分が所持していても良いです。
 穏やかで強烈ではないので、安心して誰でも、いつでも所持できる、一般的で、癒しと安定を供給する宝石です。
 「赤縞メノウ」はメノウの一種で、メノウは冒頭でお伝えしたように、効果抜群の宝石です。赤縞メノウも情熱や生命力を湧き立たせ、前向きに生きる活力をもたらしてくれます。
 「アジュライト・ラピスリンギス」は、特殊な宝石ですが、何か特定の事にチャレンジする場合や自分のこれまでの努力が実るためのチャレンジにおいて、威力を発揮してくれます。
 アジュライト・ラピスリンギスを使うことでこれまでの努力が実り、「自分は何をどのようにしたらよいか」に気づかせる、直観力(直感力)を与えてくれます。
 「ラピスラズリ」も、古代エジプトやギリシャをはじめ、神秘的な国において、霊的な目覚めや、チャクラの開発や浄化の上で効果があることが知られ、使用されてきています。
 ラピスラズリもチャクラを活性化させ、清めます。取り分け眉間のチャクラの所に付着することで、第三の目が刺激され、天界や天使たちの世界に目が見開かれ、また、現実のこの世の神秘性にも目が見開かれ、自分の身の回りにも天使がおられたり、神秘的な面があることに気づくようになる、その促しとなります。

 「マラカイト・ラピスリグリウス」は、多少は知られていますが、一般には見落とされがちな宝石の一つです。
 自分の血液をはじめ、体の臓器を整え、浄化し、自分が自分であることを思い出させ、自分を取り戻す上で、助けと導きとなる宝石です。
 「アメジスト(紫水晶)」は、日本でもよく算出されポピュラーな、そして人気の高い、よく親しまれている宝石です。
 部屋に置いておくと、部屋が浄化され、気が良くなり、パワーアップします。また、自分で所持していても、前向き、建設的になり、また自分が清まり、自分がするべき事を行う上での、助けと促しと導きになってくれます。その紫色は独特であり、天界にもある紫色です。

 宝石は全般的に見て、天界のそれぞれの属性や側面の、天界の働きに対応しているのです。
 「ヨハネの黙示録」に、水晶がいろいろと登場するのは、そのためです。天界を地上に反映させ、結晶化させたのが宝石たちなのです。生命体が純化し、完成整備されたありようです。
 紫水晶は、宝石の中にあっても一般に多く産出され、親しまれ、宝石が人間の心を清め、豊かにし、また良さを強化し、引き出し、際立たせることを、人々は経験や直感から知って、用いてきています。
 単なるおしゃれを超えた、もっと天界や魂に通ずる物が、宝石たちなのです。宝石は単なる贅(ぜい)沢とか、自分を華美にする贅沢品ではありません。「宝石をどう捉え、どう扱うか」。それをスピリチュアルの観点から見直し、取り組むのがONEの視点と活用法なのです。
 「ムーンストーン(月長石)」は、その名の由来の通り月に繋がりがあり、月をイメージしてくれます。エジプトのイシス女神、イスラエルの聖母マリア、日本のアマテラスオオミカミ、また、その他の女神たち、母性と大地にも通ずる宝石です。

 アマテラスは太陽神となっていますが、太陽と月は表裏一体を成している一つの存在の、ポジティブとネガティブの両面、父性と母性を相持つ、神の生命体の一部です。
 ムーンストーンも自分の中の影の部分、また、日本で「お蔭様」と言われるように、支える母性と大地の力に根差し、そのお蔭様に目覚めさせ、全てのお蔭で自分の命があること。その感謝と謙虚さと素直さを自分の中に湧き立たせ、神秘的で陰の大切さ、陽と陰のうちの陰の大切さに気づかせてくれます。物事や自分や人の影の部分に気づかせ、それを瞑想させる上で、助けと導きとなります。
 「黒曜石」は渋く、自分の中の核心の部分にも響き、自分を落ち着かせ、取り戻させ、瞑想する上で自分を鎮静化させて、本来の自分に立ち返らせたり、反省や内省を促す上で有用です。お清めと、自分を深める塩のような働きがあります。
 イエス様も塩の大切さを語っています。
 「クリソライト(カンラン石)」は、一般によく見られる庶民的で馴染める宝石です。宝石に対して単純に素朴に親しみ、お手軽に手に入り、それでいて宝石の導入部となることで、まずはクリソライトを通して、宝石が人間の良さを引き立たせ、発揮させる上で、助けと促しになることを教えてくれる、宝石の持つ働きの導入部となってくれます。
 「ダイヤモンド」は、古来東西を問わず、最も高価で精度の高い宝石として知られ、重宝されてきています。最も価値が高く、貴重で、唯一神を表す堅固な特性を表しています。

 東洋では、ダイヤモンドを「金剛」と言います。空海が恵(けい)果(か)阿闍(じや)梨から授かった霊名は、「遍(へん)照(じよう)金剛」でした。「遍(あまね)く照らすダイヤモンド」の意味です。これは、大日如来の別名です。根本仏、あるいは宇宙仏であられる大日如来が、金剛(ダイヤモンド)として表現されているのです。最も高価で中心的で、光り輝く宝石の王様がダイヤモンドなのです。
 西洋の神秘主義でも、自分が聖なるダイヤモンドと化すること、それが目標となっています。
 黄金やダイヤモンドは、天の創造主を表すのです。最高の価値のある、完成された生命体のありようです。
 実際、ダイヤモンドは希少価値が高いし、その結晶と輝きにおいても、ダントツに優れています。それは天界においても、最も輝かしいありようを表し、人間として現れた存在の中では、イエス・キリストがただダイヤモンドに匹敵し、喩えられます。
 それゆえダイヤモンドは重宝され、最高のプレゼントとして扱われてきています。
 西洋の錬金術においては、卑金属を貴金属に変えること、に取り組まれていました。貴金属の中でも黄金やダイヤモンドとなることが、最高の価値と成功を表していました。
 サン・ジェルマン伯爵もダイヤモンドを評価し、自分でもダイヤモンドを身につけていました。そしてルイ15世にも、錬金術によって生み出されたダイヤモンドを、プレゼントしました。

 錬金術とは、物的な卑金属を貴金属に変える事そのものというよりも、自分自身が清まり高まり、自分の内が整列し調和状態になって、完成することの象徴なのです。それが真の錬金術です。
 「琥(こ)珀(はく)」は、世界でも日本でも親しまれ、自分がさっぱりして自分に立ち戻り、自分の身の回りに自分を立ち戻らせて、自分らしく自分として現状でやっていく上で、自分を落ち着かせ、安定させる上でその導きと助けになってくれています。
 「トルマリン(電気石)」は、明るい青で輝くことで知られています。明るい青以外のトルマリンもありますが、一般によく知られているのは、明るい青です。
 意識を明るく高揚させ、空や海のような広大な自然に誘うような、自分の意識と生命体を清め、広げ、自分らしい自分を発揮する上で、助けになってくれます。
 「銅」は自分を落ち着かせ、生活を地道に手堅く、現状で生きていく上で、助けと導きとなってくれます。
 「金」は、最高の地上からの贈り物です。先ほど述べられたように、「ダイヤモンドと黄金は、自然がもたらす贈り物のうちの、最良のもの」であることを表しています。

 クリスチャン・ローゼンクロイツは、81歳になってようやく、「黄金の石の騎士」に叙せられました。
 金は、自分の生命体が最高度に到達したことを表し、天の創造主を表します。
 ツタンカーメンのマスクでも、黄金がふんだんに用いられていることからわかるように、古代のエジプトでも黄金は、神や最高の存在と働きの象徴となっているのです。
 日本の奈良の大仏も、黄金で塗られていました。神や仏の象徴が、黄金なのです。
 オリンピックやパラリンピックでも、第一位の選手が金メダルを授かるのも、象徴的にそのことが受け継がれてきています。
 「銀」は金より一歩劣りますが、銀は銀としての、人を落ち着かせ、洗い清める働きがあります。銀は謙虚で素直な、良き特性を表しています。
 それゆえオリンピックやパラリンピックでも、第二位の選手に銀メダルが授与されます。
 白銀色は、天界のホワイトブラザーフッドを表しています。北方地域に雪が降るのも、天界からの祝福の面もあります。
 

 イエス様は銀色やパール色のローブを、よく着用されておいででした。イエス様は山に、3人の主立った弟子を連れて登り、山の中腹で変容しました。その時に真っ白に光り輝きました。そこに、モーセとエリヤが現れました。
 天然の「磁石」は、人間の中の、神や天界に引き寄せられる力を象徴し、その面に気づかせ、促す働きがあります。
 「赤鉄鉱」は、自分を前向きに方向づけ、自分に目覚めさせ、自分の使命を遂行する上で、力強さと導きを与えてくれます。
 「カーネリアン(紅玉髄(ずい))」は、カルセドニーのことで、飾り石に用いられます。プレゼントとしても用いられ、自分の中で自分に気づかせ、自分の個性を取り戻し、発揮する上で、その個性的な働きをしてくれます。
 「石榴(ざくろ)石」は、豊かさやバラエティーに富み、それぞれの良さを際立たせ、自然そのものが天からの贈り物であり、豊かで多様性のあること、そして人間の心を明るく喜びに満ち溢れたものにすること。そのことを実感する上での、よき刺激となっています。
 「タイガーアイ(虎目石)」は、集中力と前進と導きの促しを与えます。過去に囚われず、前向きに生きる上で、自分の集中力を高め、確信と自信を与え促します。
 「アレキサンドライト」は、紺色あるいは藍色に輝き、奥深いものを捉え、奥深い自分の可能性を開き、促し、自分の意識や生命体を清め、そして強め、安定化させる助けとなります。
 宝石自体には、実は何の力もありません。ただ本人の持っているものに気づかせ、本人の持っている良きものに刺激を与え、促して引き出す働きをしてくれます。そのような「きっかけ」となるのが宝石です。その「助けとなる」という点では、重宝です。
 宝石を適切に上手に用いることで、ONEにおいても宝石は補助ではありますが、助けとなり得ます。ONEの王道を歩む上で、また正道を歩む上で、宝石とも上手に付き合いましょう。そうすれば宝石も喜び、宝石が天から与えられた意図が、より良くONEの方向で遂げられていくことでしょう。

リーディングを終了します。


(ありがとうございました)


〈了〉

ARIメッセージリーディングNo.315 ジコチューでいいのか 2025.3.14

質問: ジコチュー(自己中心的)でいいのでしょうか。
 ONEの教えでは、自分への愛、自分を大事にすることを説いています。ONEの観点からご教示ください。

ソース: ジコチューでいいのかどうか。
 それに対するONEの観点からの答えは、「それでいい」とも言えるし、「そのままではよろしくない」とも言えます。その際どい両立と統合の中に、ONEの真実が存在できます。
 「自分を愛する」ということが、もし、自分だけを愛そうとするエゴに陥ったとしたならば、そのままではONEではなく、好ましくありません。
 しかしもし、本当の意味で自分を愛するということならば、それは真実であり大切です。本当の意味で自分を愛する場合は、必ず人のこともそれぞれ愛し、思いやり、大事にすることになります。
 エゴの場合は、自分を優先するあまり、人のためにならず、結局は自分のためにもなりません。自分と人とは繋がっていて、連動しているからです。エゴは自分を大事にしているようでいて、全く自分のためにならず、本当の自分への愛にはなっていません。


 ただそれでも、まずは出発点として、エゴが混じっていてもいいから、取りあえず「自分のことも大事にしよう」というところから始まるし、始まってよいのです。
 しかし、そこに甘んじることなく、少しずつでもいいから人を思いやり、人のことも考慮すること。そして、本当の意味で自分を大事にしているかどうかを見ていき、「本当の自分への愛」へと高めていく努力を諦めず、怠らないこと。
 自分の延長部分に留まらず、枠外の人々を排除せず、愛と優しさを及ぼす範囲を広げていくこと。
 わかりやすく言えば弁証法の三段階を経て、ONEという「本当の自分への愛」に到達できます。
 テーゼは、自分だけを愛そうとしているエゴ。自分の延長部分まで含めた自分本位。
 二段階目のアンチテーゼは、そのことを自覚して反省し、一旦自己否定を行いつつ、利他愛を目指す他者本位のあり方。
 そして三段階目のジンテーゼは、利他愛ができてきたところで、再び自分を考慮し、自分を大事にする、ということも認める段階。自他愛という統合されたONE。その時は、本当の意味で自分のためになり、自分を愛していることになります。一段階目のテーゼの、「自分を大事にしよう」ということとは質を異にしていて、本当の意味で自分を大事にし、自分のためになっています。

 このように、一段階目の「自分だけを大事にしよう」というエゴから始まり、二段階目に、「そのことに気づいて反省・自覚し、利他愛を目指そう」とする、アンチテーゼに移ります。
 ほとんどの宗教や道徳は、この二段階目のアンチテーゼを説いて、勧めています。仏教もキリスト教も二段階目です。
 その上で自他が統合し、アウフヘーベンしたジンテーゼに至ります。それがONEの段階です。
 自分を愛し、人のこともそれぞれ愛する。どこの誰のことも。人と自分は自他一体なので、人にしたことは、そのまま自分にしたことになります。
 「最も小さき人にしたことは、最も偉大な神にしたことであり、自分にしたことにもなる」。これがONEの真実です。
 「最も小さき人にしたことがそのまま、最も偉大な神にしたことになる」と知ると、どきっとします。はっ、とさせられます。誰のことも軽んじられなくなるのです。
 「神のために生きる」とは、実際には、
「人々のために尽くす生き方」のことなのです。そして、それが結局は巡り巡って、自分や自分の大事な人のためにもなる、ということです。

 先ほど、「イエス・キリストの説いたキリスト教は、大方、二段階目のアンチテーゼの利他愛だ」と言いました。
 キリスト教はそのようになってしまっていますが、イエス様ご自身は誰よりも第三段階に到達し、三段階目の教えを説いておられたのです。「全身全霊で、あなたの神を愛しなさい。そして自分を愛するように、あなたの隣(となり)人(びと)たちを愛しなさい」。このように説かれていたからです。
 仏教も、先ほどは二段階目と説明しました。確かに仏教は、そのように二段階目になってしまっていますが、ブッダ自身は三段階目に到達し、三段階目のONEを説いていました。「大自然、大宇宙の理法であるダルマに従いなさい。そして、自分の心をより所として生きていきなさい」と。
 本当の意味で自分のためになるよう修行し、自分の感情や欲望を上手く抑制して生きていきなさい、と。ブッダはこのように説いたのです。修行も、本当の意味で自分のためになるようにしているのです。
 「本当の意味で」というのは、「エゴではない」という意味です。エゴは、全く自分のためになっていないことに気づくべきです。自分のためになろうとしているけれども、実は全く自分のためになっていないのが、エゴです。悪因苦果だから。

 ONEの教えでは、「自分を愛する」ことを説き勧めていますが、「自分だけを愛しなさい」とは言っていません。「自分のことも愛してあげなさい」と言っているのです。
 世間一般では、「人を思いやりなさい」ということが強調されます。そこでONEの教えでは、「自分をも愛しなさい」と言っているのです。利他愛を否定しているのではありません。
 もし「自分だけを愛そう」とエゴに陥ったら、世間の常識や道徳以下に下がってしまいます。テーゼに戻ってしまう。そういうことは、ONEでは説いていません。何でもバランスなのです。
 ブッダが説いたのは、中道と八正道です。自分を愛することと他の人を愛すること、その真ん中に中道があります。自分を愛し、他の人々をも愛する。どこの誰のことも。これがONEであり、中道です。
 このようにONEの教えでは、「人は愛さなくていい」とは説いていません。「自分だけを愛しなさい」と言っているのではなく、「自分のことも愛していいのですよ」と言っているのです。
 ともすると、世間の常識や道徳や宗教が人間の自己本位への反省から自己否定に陥り、「他の人々を思いやり、他の人々を大事にしなさい」と強調するあまり、自分のことがないがしろになってきています。
 そこで自分を見失い、自分が癒されず、自分が活かされなくなってきている人が多数発生しています。そういう状況に向けてONEの教えでは、「本来の自分を取り戻し、自分を大事にしていいんですよ」と説いているのです。決して「人を愛さなくていい」と言っているのではありません。
 「人を思いやり、利他愛に生きる」のは、当然のことです。そのことをONEの教えでは、全く否定していません。
 ですが、「自分のことも愛し、大事にしていいし、そのこともするといいですよ」と付け加えているのです。「自分を愛し、他のどういう人のことも愛すること」。それがONEです。自分と人とを同じぐらい愛し、大事にする、自他の両立と統合の道です。
 「キリストの無条件の愛」とは、80億人を一人も例外なく愛し、思いやり、良くしてあげることです。どの範囲の人のことまで認め、考慮できるか。それがその人の器であり、愛の成長の度合いです。

 キリストやブッダや空海や観音様のように、全ての人を慈しみ、思いやり、誰に対しても分け隔てなく良くしてあげること。人に対して区別せず、差別しない。これがONEの愛です。天の創造主と、その現れであるキリストやブッダや空海は、そのような愛の完成に到達した存在です。
 自分の愛の場合は、どういう特徴があるのかを知ること。愛の成長段階です。自分の愛の特徴と成長段階に気づき、現状を踏まえ、少しずつでもよいから、本当の愛に向かって取り組んでいきましょう。
 その際、自分だけで取り組むと、自分の癖が出たり、正当化してしまったり、自分を責めすぎたり、袋小路に陥りかねません。力の限界もあります。
 そこで、全ての元であられる天の創造主さまを思い、自分の中の愛が成長し、本物化していくように、天の創造主さまによくお祈りして、自分を任せ切ること。その中で天のお力添えを頂きながら、自分の愛の成長に取り組んでいくのです。生活しながら。

 また、そのことを目指している仲間たちと、愛の育成のために互いに協力して、愛の学びと成長に取り組んでいくのです。結局、人生で起きてくる事は全て、自分の中の愛が本物化していく方向での働きかけになっています。愛の訓練の場が地球学校、すなわち人生だからです。
 最初はエゴから始まってもよいのです。ただ、自分がまだエゴ的なものが混じっている「自分への愛だ」と、気づいていることは必要です。
 まずは、現状に気づいて認め、現状に立って、少しずつでもエゴの混じり気が解消して癒され、エゴから本当の自分への愛に、少しずつでも向かっていけるように取り組むことです。
 自分を愛することと人を愛することとは別ではなく、対立していません。矛盾ではないのです。なぜなら、「自他一体」が真実だからです。それがONEです。
 実際カルマの法則は、作用反作用の法則として働いています。人にしたことが、人から自分に返ってきて、それを受けるからです。これは愛の大切さを、神さまが知らせる法則なのです。「自分を愛するように人のことも愛しなさいよ」と、カルマの法則が示しているのです。
 「人のことをわがごとのように思いやり、自分にしてあげるように人にもしてあげなさいよ」という戒めとして、カルマの法則が働いているのです。それは、神さまがカルマの法則を設け、作用させているから、そうなっているのです。法則の作用の仕方に、神さまのお心となさり方が出ています。カルマの法則は神さまの教育手段です。
 このようにONEの教えでは、自分を大事にし、人のことも大事にする。そして、誰のことも大事にする。自分と人とを同じぐらい愛し、大事にするのです。
 ともすると世間では、エゴが蔓(はび)延(こ)っているせいか――それは恐れからですが――、戒めとして自己否定を推奨し、自分を後にして、「人のために」ということを勧め、そのことが美徳とされます。

 しかしそれは苦しく、限界があり、本当ではありません。自分と人を同じぐらい愛し、自分と人とを同じぐらい大事にすればいいのです。人に対しても分け隔てなく、誰に対しても考慮し、良くしてあげるのと同じです。内外を分け過ぎないこと。
 人に対して、相手によって自分の対応を使い分けていないでしょうか。それは本当ではありません。
 ちょうど、人と自分とを分け隔てしないように、他の人に対してもそれぞれ区別せず、どこの誰に対しても良くしてあげ、優しく接するということが本当なのです。これが「ONEの愛のありよう」です。それをイメージしてどこまでも目指すのです。
 イエス様やブッダや空海は、そのようでした。そのことをイメージして、見習いましょう。そのためにイエス様やブッダや空海は、世に出てきてくださったのです。神さまがそのようにしてくださりました。そこに自分を合わせていくことで、自分としてのありようが次第にできてきます。魂はそのことを願い、そのことができる可能性を授かっています。
 「ジコチュー」と言われる、自己中心の自分本位のあり方は、まだ本当ではありません。やはり人のことも考慮し、人に良くしてあげるべきです。
 ただ、まずは苦しい現状からして、一度自分に立ち返って自分を取り戻し、自分のことも考慮してあげることは、必要です。そのような意味ならば、「ジコチュー」も認められるべきです。
 特に日本人は、未だに人を気遣う恐れのあまり、自分を見失い、自分を後回しにしがちです。自分が嫌いな人も多いです。それで自分が活かされず、癒されなくなって、悲しく生きている人が日本では多いです。何でもバランスで成り立ちます。ブッダの言われた中道が真実です。

 まだまだ日本では、利他愛が強調されるあまり、自分のことがなおざりにされがちで、自分が活かされず、悲しい思いをしている人が多いです。自分に自信がなく、自分を大事にしていない人が多いです。
 そういう風潮の中で、「少しでも自分を認め、取り戻す」という必要性と願いから、「ジコチュー」が唱えられることは必然的であり、決して悪いことではありません。
 癒しの領域やスピリチュアルにおいて、自分を愛し、自分を大事にすることが説かれるようになったのも、そのような理由と事情からです。

 ただ、取りあえずエゴから始まっていいのですが、そのまま終わっては残念です。本当ではありません。少しずつでもいいからこのことに気づいて、やはり人のことも思うこと。
 そして、エゴという自分への愛だと、本当には自分のためになりませんから、残念です。少しずつでも、自分への本当の愛になっていくようにしてください。
 世間一般では、新幹線に乗っても飛行機に乗っても、「周りの人たちにご配慮ください」という放送が流れます。それだけ「周りを思いやらない人が多い」とも言えますが、しかしそのように「周りを配慮してください」ということを強調しすぎると、自分が抑えられるし、まるで自分が信頼されてないようで悲しいです。
 もっと人のことを信じ、自分のことも信じられれば、わざわざ「周りにご配慮ください」などという放送を流さずに済むのです。
 人の本質は魂です。魂はエゴではありません。本当に自分を大事にでき、人のことも大事にできるものが、魂にはあります。
 イエス様が高い理想の目標を説いた時、「そんなことは誰にもできないのでは?」と、聞いていた弟子が答えた時、イエス様は「人にはできないが、神にはできる。神さまは何でもおできになるからだ」と答えました。
 人間の中の魂は、内なる神です。魂に目覚めることで、通常の人間にはできないことでもできるようになるのです。イエス様やブッダや空海は、そのようにして造られました。「誰でもこのようになれるし、なるといいのですよ」と、そういう存在は示しています。

 そのことが、たとえすぐに自分の中で実現しなくても、疑ったり、この取り組みを諦めたりするべきではありません。自分への最高の贈り物になることです。救われていく道です。
 それが実現するために一生涯では足りないから、複数の生涯を与えられ続けているのです。つまり「輪廻転生している」ということです。
 自分も他の人も、そのことが実現するように支援し続けてください。その中で、ちょっとでも上手くいったら素直に喜び、感謝し、それを励みに次に繋げていくことです。自分を育て、人を育てることに取り組むのです。
 愛の成長と愛の本物化のために、人生でも社会でも、いろいろなことが起きてきます。愛の成長と本物化のために人は生きていくし、輪廻転生しているのです。
 起きる理由と必要性があり、愛が成長するために最も効果的なことが、人生で起きてきます。愛の訓練ゆえ、つらいことや大変なこともあります。本人のカルマや弱点を使って、神さまが適正に取り扱ってこられる。それが人生で体験していくことの、説明になっているはずです。そのことに深刻にならず、神さまを信じてお任せし、楽しく気長に取り組んでいってください。それぞれの人の愛が成長し、本物化していきますように。
 これまでの、ともすると人を優先させるあまり、自分が否定され、悲しい思いをしていることに対して、今の時期神さまが「自分を愛し、大事にすること」を教えてくださっているのです。その神さまの意図を汲んで、自分と上手に折り合いながら、愛の学びに現状の中で取り組んでいきましょう。

リーディングを終了します。


(ありがとうございました)


〈了〉

ARIメッセージリーディングNo.314 運命の開拓法 2025.2.12

質問: 運命はあるのですか。あるとしたら、どのようなもので、どのように決まっているのですか。また、運命は変えられますか。変えられるとしたら、どのようにすればいいのですか。ONEの観点からご教示ください。

ソース: 運命はあります。ただ、全てが決まっているということではありません。「全てが決まっていて変えられない」とい

うのは、「宿命」です。しかし宿命ではなく、実際は「運命」があります。全く何も決まっていないということではなく、ある程度決まっているのが運命です。
 自分にご縁と目的のある事は、起きてきて実現します。うれしい事でもつらい事でも。一方、ご縁と目的のない事は、たとえ願っていても、あるいは恐れていても、起きません。
 ただ、心が現実を作り、運命の元は心にありますので、いつもいつも思い念じていれば、本来起きないはずの事が起きるようになります。うれしい事でも、つらい事でも。


 一方、自分にご縁や目的がある事でも、油断していたり、心境が大きく変化したりすれば、本来起きるはずの事が起きにくくなるか、あるいは違った形で起きるようになります。うれしい事でも、つらい事でも。
 人生は自分次第です。自分の心がけと行い方如何によって、どのような人生になるかが決まります。ただ、前世から持ち越してきたものがあり、輪廻転生の流れの中で現実は動いていますので、持ち越してきたものである程度規定されつつ、そこに新たなものも加わっていって、少しずつ変わっていく、ということです。
 「外界は内界の表れ」です。その時点のその人の内実を表す、現実の状況と動きと体験になります。心が現実を作ります。自分が変われば、周りも変わります。いつからでも。


 運命の元は、わかりやすく言うと心にあるのです。そこで自分の心を見つめ、見直し、癒したり清めたり、整えたり育成したりする。良い心がけで、現状にきちんと対応していく。人間関係も含めて。それにより、それ相応の現実と体験になっていきます。これが「運命の開拓法」です。
 その人の実質を表す、現状や体験になります。起きる事や体験する事は、その時点のその人に見合うもの、となります。願い事や目標が叶う場合でも、叶うレベルに自分の実質が到達した時点で叶います。その時点の、その人にふさわしい規模と内容とあり方で実現します。その時点の、その人を表すような現状や体験になるのです。うれしい事でも、つらい事でも。
 運命は、その人の持っているものによって決まります。「その人の持っているもの」とは、前世から携えてきたカルマや霊障、課題、可能性、生まれてくる時点で授かる役割や人生目的、学ぶべきレッスン、その人の内面的な資質、願い、傾向性、器などのことです。


 人生は、その人の実力と人間性に応じたものとなります。そこで、自己修養したり、自分を磨いたり整えたり、人間性を育成向上したりすることで、その分運命が良くなります。
 いつからでも変わり得るのが、運命です。前世から今に至るまでの、携えてきたものを踏まえつつ、これからの思いや態度や行いをより良いものにしていくことで、その分良くなっていくのです。
 その事を、現実の全ての元であられる天の創造主さまによくお祈りし、お任せした上で、取り組むのです。その際、代行ご祈願も補助として役立ちます。そうすると、創造主と天界のお力添えとお導きを頂きながら取り組むので、自分がその分良くなり、ご助力を頂いて、運命が開拓されます。


 まずは、現状の意味をONEの教えを学んで理解し、どういう現状の場合でも、認めて受け止めること。そして現状に立って、「八正道」と「中道」の精神に基づき、適切にきちんと一つ一つに応じていくこと。
 日頃から自分を見直し、整え、万全の態勢で現状にベストを尽くすことです。その時点の自分としては「これ以上できません」という、最上の出来栄えを目指すのです。良い心がけで現状に臨み、現時点の最良の結果を目指すのです。
 いつでもその瞬間の、その時のことを大事にしてベストを尽くすことが、神さまに対しても人々に対しても、誠意を示したことになります。それによって、最善の結果を与えられます。また、そのように取り組むと、カルマが果たされ、成長し、次は自分の状態も周りの状態も、もっと良くなっています。可能性も高まります。
 こうして、神さまとの関わりで現状に取り組むことで、神さまに導き育てられ、前世からのカルマを果たしつつ、今世の目的もより良い形で遂げられます。


 「運命の開拓法」は、「天への礼拝とお委ね」、もう一つは「ONEの教えを学んで、ONEの教えを指針とすること」です。
 人生を生きていく上で2つのことが必要です。
 一つ目は、宇宙の法則を知ること。
 二つ目は、自分を知ること。
 それゆえ、ブッダは言われました。「大宇宙の理法であるダルマに従いなさい。そして、自分の心を整え、自分の心をより所として生きなさい」と。
 ONEの教えを学ぶことで、宇宙の理法を知ることができます。カルマの因果の法則も含まれています。人生の法則も含まれています。その上で二点目として、自分を知る、ということが必要です。一般的な全体の法則を知るだけでは、より良く生きられません。「自分がどういう存在であるか」を知ることが、より良く生きていく上で必要です。自分の長所も短所も、人生目的も、知ること。
 まず一点目の、「宇宙の法則」を、ONEを学ぶことで知ることができます。そして、個人リーディングや前世リーディングを受けることで、自分を知ることができます。前世を扱うのも、そのためです。ジャーナルや夢の観察も、そのために取り組みます。前世を知ることで、自分の傾向、カルマ、課題、留意点、今世の目的、役割、可能性などが明らかになってきます。


 自分はどういう存在で、どういう課題と可能性があるのか。どういうことに自分は留意するとよいのか。自分の前世とカルマを自覚する。自分の傾向を知って、留意点を知る。自分の今世の願いと目的、役割は、何なのかを知る。例えば、自分の適性や適職、自分が成し遂げるべき事。神さまから自分に差し向けられた要請、そういった事を知る。
 個人リーディングやフォローアップ・セッション、一言メッセージなどがその参考になります。また、内観して自分を見つめていくこと。そして自分史を綴って、自分がどういう人生を歩んできたかを見ることで、自分の傾向や課題、人生目的やカルマ、留意点が見えてきます。
 なるべき自分になり、その時自分が居るべき所で、自分がするべき事を自分らしく行うこと。
 ・自分はどこで何をしなければならない
  人間なのか。
 ・自分はどのような事に気をつけるべき
  か。
 ・自分にはどういう良さと役割があるの
  か。
 自分を知ってこそ、気をつけながら自分を最大限発揮して、自分がするべき事を神さまのお心に沿って、十分にすることができます。運命を全うできます。


 一般的な事を知っただけでは、自分の天命を全うできません。そうであるからこそ、ONEの普遍的教えを学ぶとともに、自己探求も必要なのです。全体性と個別性が、バランスよく絶妙にマッチしてこそ、自分の運命を知り、自分の運命を全うできます。自分を知って真の自分になり、それによって自分の運命を全うできます。
 誰でも、前世から携えてきたものがあります。「運命を決めるのは、その人の持っているものだ」と、お伝えしました。その人が持っているものは、表面だけ見たら容易に窺(うかが)い知ることができません。人のものも自分のものも、よくわかりません。
 わかる目安が二つあります。一つは、人生を生きていく中で、自(おの)ずと表れ出てきます。「外界は内界の表れ」だからです。一生を終わってみれば、その人がどういう人だったか明らかになります。
 「どんな人生を送ったか」は、偶然でも、人のせいでもないのです。本人が持っているものが表れ出て展開した、正直なそれ相応の結果です。
 まだ一生を終わっていないわけですが、すでにここまでの数十年の歩みで、ある程度自分が表れ出てきています。その事を知って、これまでの自分の数十年の人生の歩みを見ていくこと。そこにある程度以上、自分の持っているものがすでに正直に表れ出てきています。偶然でも、人のせいでもありません。
 もう一つ、自分の持っているものを知る手立ては、自分の中を見ることです。内省し、内観することです。自分の気持ち、願い、理想、惹かれること、アイデアなど。


 例えば、「自分はこういう事を、ぜひしたい」「こういう事をしなければならないと思えてならない」「こういう事を自分はしたほうがいいんじゃないかと思う。そのアイデアもある。状況も整っている」などです。逆に、「こういう事は興味がない」「こういう事は自分はしなくていいんじゃないかと感じる。状況的にも、その事が裏づけられる」などです。
 これまでの人生経験と現状、人から自分に期待されていること。人から認められ、そして求められていること。自分でも得意であり、自分が活かされること。自分が純粋にしたいこと、心から喜べること。そういうことです。
 今世の目的や使命に気づき、そこに自分を向けて動き出すと、心からの喜びが湧きます。また、偶然以上に恵まれた事が立て続けに起きます。それは、その事をするために前世から願い、備え、神さまからもその役割を宛がわれていたからです。
 そのため、自分の役割や使命に気づいて、その事に自分を方向づけて動き出すと、心からの喜びがあり、自分を取り戻し、自分が活かされて、現状でも偶然以上に奇跡が起き、人との出会いがあり、自分が本当に喜べて活かされて、人のお役に立てる。そのような事が立て続けに起きるのが、徴です。
 これまで準備してきた人ほど、また使命に近い事をするようになった時ほど、心の喜びと奇跡の連発が著しくなります。個人差はあります。どれだけ福徳を積んで、自分が願い、備えてきているか。そして、現状でどれだけぴったりその事を行うようになりつつあるか、によります。
 「誰でも持っているものがあり、それが運命を決める」と言いました。それはぱっと見ただけではわからなくとも、人生を生きていく中で表れ出るということ。それと、自分の中を見つめると、次第に中にあるものが明らかになってくる、ということもあります。また、ぱっと見ただけでは窺(うかが)い知れないけれども、よく見ると、その人独特のものがあることがわかります。自分の場合も、他の人の場合も。雰囲気とか、仕草とか、態度とか、能力とか課題とか、問題とか、霊障とか、すごい所とか。あるいはそれが、周りの状況や動きにも自(おの)ずと反映していたりします。
 前世から携えてきたものは、人さまざまです。それはある程度見る目が出てくると、捉えられるようになります。「外界は内界の表れ」なので、携えてきたものが著しい場合、肯定的な面でも否定的な面でも著しい場合は、人からも明らかにわかります。同じく人と言っても、大分個人差があるのです。生まれてくる土地や家系、生まれ育っていく環境や経験などにも表れ出てきます。人によってはそれが外見とか、能力とか、性質にも出ています。もちろん行動、態度、雰囲気、言葉にも。
 「その人の持っているもの」とは、まず「前世の経験とカルマ」です。それとの関係で「霊障」です。霊障と言っても否定的なものに限らず、特定の守護霊とか守護神が付いている人もいます。前世でその人自身が、優れた人の場合もあります。
 このように前世から携えてきたカルマや霊障、それからその人の資質や能力、性質や人間性、器、そして前世からの願いと、今世生まれてくる時に授かる役割と使命、仕事、人間関係やご縁などです。
 先ほど、「ご縁と目的のある事は叶うし、ご縁と目的のない事は叶わない」と言いました。子どもの入る学校にしても、大人の入る会社にしても、就く職業にしても、土地とのご縁にしても、人とのご縁にしても、ご縁と目的で人生は大まかに決まります。


 その上で、現実の全ての元であられる天の創造主との関わりで、ONEの教えを指針として取り組むことで、自由意思が活かされ、運命が陶(とう)冶(や)され、自分の良さが活かされるようになって、運命が向上します。いつでも途中経過です。可能性と希望はあります。
 人は、自分の作ったカルマを担い、自分の課題に直面しつつ、課題をクリアし、自分を活かすことで世のお役に立つために生かされ、そして神さまに育て導かれている存在です。
 また一方、運命には次のような事も影響しています。客観的に見ての、世の中や世界の運命のサイクルが作用しています。短いサイクルもあれば、長いサイクルもあります。波を描いて、運命が全体に作用しているのです。それと、本人の持っている主観的個人的な、運命のサイクルがあります。
 全体的客観的な社会や世界の運命のサイクルと、一人ひとりの固有の運命のサイクルとの相性や、相互の影響の及ぼし合いによって、その時その時社会に起きる事や、また個人個人に起きる事が規定されているのです。それにより、その時その時のその人の調子とか体験する事が、規定されます。
 しかし、ないものは出ません。本人の中に潜在的にあるものが、サイクルの巡りの影響で、どの部分が特に出やすくなるかが規定されます。
 まず、本人の持っているものがあること。その上で、本人の固有の運命のサイクルと、社会全体の運命のサイクルとの関わりで、本人の中のものがどのように出るかということ。さらに本人の心がけとか信仰とか、行いとか態度とかも、そこに絡んできます。


 そこで、全ての元であられる天の創造主と天界を敬い、よくお祈りしてお任せすること。そして、ONEの教えを指針として良い心がけで、自分の留意点や課題や可能性にも気づきつつ、現状により良く応じていくことです。
 そして、ちょっとした事を喜び、素直に感謝し、次に繋げていくことです。身の回りのささやかな事で喜び、ささやかな事を励みにし、希望を持って自分らしく、置かれた所でやっていくことです。人様のことを思い、できるだけ広い平らな愛を持って、誰にでも良くしてあげることです。
 間違った時は反省し、人生経験から学んだ教訓を、その後のために反映して生きていくことです。より良い人と関わり、より良い人を目標や参考にして生きていくことです。積極的に人に与え、人を助け、徳積みをすること。
 天に自分の全てをお捧げし、置かれた所で自分らしく、素朴に生きていくことです。贅沢をせず、わがままを言わず、道から外れず、堕落せずに生きていくことです。本当の意味で自分を大切に生きていくことです。それは、人を大切にすることにも繋がります。


 自分がその時「こうだ」と思うことに、素直で正直であってください。導かれるように生きていきましょう。
 自分のご縁に気づき、ご縁を大切に、ご縁を活かし、家族や仲間たちと共に取り組むと相乗効果があります。ご縁のある良質のグループに所属し、代行ご祈願も、補助として役立てましょう。一言メッセージも、参考と指針、励みになります。
 一生を終える時に、「良い人生だった。ありがたかった。本望だ。やるだけやった。悔いはない。十分生きた」。そのように思えたら、本当の意味でうまくいった人生であり、大往生を遂げられます。神さまのお心に適って、自分を活かして他のお役に立てば、十分にするべき事をしてから、帰るべき霊界に帰っていけるようになります。悔いのない人生を送るようにしてください。


リーディングを終了します。


(ありがとうございました)


〈了〉

ARIメッセージリーディングNo.313 2025年の展望 2025.1.23

質問:2025年の立春を迎えるに当たり、本年の日本と世界に関して、胎蔵界的、金剛界的両観点から予測し、展望してください。併(あわ)せて、留意点、対処法もご教示ください。

ソース: 本年2025年は、日本においては石破新政権が発足し、これまでの自民党の問題に向き合わされ、対応していく中で、地道に行われていくことになります。それほど大きな変動はなく、問題を抱えながら周りに気づかい、どうにかこうにかバランスを取って進んでいくことでしょう。
 一方、日本とご縁が深いアメリカ合衆国では、トランプ政権がスタートを切られました。大胆な改革を行い、世界にもその影響は波及していくことでしょう。
 ロシアとウクライナの戦争は、次第に終極へと向かいそうです。何とか折り合えると良いのですが、どのような結果が待ち受けているかは、現時点ではまだ何とも言えません。その意味ではよくお祈りし、天の創造主さまにお任せすること。そして良い思いをもって、各自、目の前のことに適切に応じて生きていくことです。それにより、より良い結果を頂けるようになります。


 イスラエルとその周辺地域の関係については、いろいろありながらも、次第に折り合いがついてきて、収まってくることでしょう。
 世間においては、スピリチュアルなどにおいても、「2025年は破局の年である」と言われているようです。しかし、そのような事態は捉えられません。むしろ、今年は地道に手堅く一つ一つに応じながら、現実に対応して、じりじりと進んでいく年となりそうです。
 派手な動きや華やかな事や喜び事は、日本においても世界においても少ない感じです。「じっと我慢の子」のように、それぞれが実際的なことに向き合い、一つ一つ対応しながらやっていく、努力と忍耐の年になりそうです。
 現実的実際的な事、また地上的な事に関心が向かい、それぞれが自分の置かれた状況で、目の前の課題やするべき事に対応していくことになりそうです。
 実際的で身の回りの現実的な事が大事であると認識させられ、産業や企業の動きにしても割と実際的で、物に関するような事や土地に関することなどの影響が、大きい感じです。
 農業の大切さが再認識させられ、日本でも物価の高騰の問題から、もっと国内の農業政策に力を入れなければならないと知らされ、初心に立ち返らせられて、堅実で実際的な働きや政策が執り行われることが求められます。
 世界的には国家主義が強まり、それぞれの国が自分の国を思って自力でやっていけるように、自国の問題に取り組んでいきそうです。


 まずアメリカからして、トランプ政権の始まりにより、自国第一主義を打ち出します。他の国々もそれぞれ自分の国を見直し、守り、維持し、自国の問題に地道に取り組んでいく傾向が強まります。
 他との争いとか侵略とかよりも、それぞれ自分の国でどうやって行っていくべきか。実際的なところで見直し、調整し、改善しながら取り組んでいくことが、世界的に傾向として強まります。
 日本の国においても、実際的な人々の生活や暮らしに焦点が当てられ、食生活をはじめとして、日々の暮らしの消費に重きが置かれるようになります。また、身内の人間関係や対処を求められます。
 このように今年は派手な事は少なく、不安定さもそれほどなく、それぞれの国が実際的なところで、自分の国の維持や課題にも対応し、取り組み、安定を求めて、目の前の課題に一つ一つ忍耐強く対応していくことが目立ちます。
 地震などの天災は、それほどはありませんが、中小規模の地震は、頻発するかもしれません。
 水の被害は、それほどなさそうです。
 火災などは多少は起きても、それほど大災害はなさそうです。
 心理的精神的な面で、身内や国内のことで悩ましいことはありそうですが、多少の変化を伴いながらも、現状に応じて少しずつ課題がクリアされ、人々はどうにかやっていけます。飛躍はあまりなく、身近なことへの対応に追われます。
 一部に、企業においても個人においても、ベンチャー的な派手な動きや目立つことは起きますが、全体としては実際的な身の回りの事に対応しながら、現状を凌(しの)ぎつつ何とかやっていくような、忍耐や実際的な対応が多い地味な一年間になることでしょう。
 トランプ政権の影響については、最初はアメリカ国内においても世界においても、驚きや不安が広がります。ただ実際に動き出すとそれほど問題ではなく、それなりに改革しながら調整を図り、「悪くはない」と、多くの人々が気づき、安堵し、世界的にも整理され、その意味では小さいながらも新秩序が、アメリカ国内にも世界にも、もたらされそうです。
 日米間の同盟に関しては思ったほどの変化はなく、基本はアメリカとの関わりで、多少耐えることや調整を要求されることはあっても、「非常に困る」ということはなさそうです。
 ただ、今までよりは日本は、自立を求められます。「アメリカに頼り過ぎることなく、自分の国として一人前になることが必要だ」と、自覚させられることになります。その意味では日本の国が、自分の国としてやっていける態勢を整える、チャンスでもあります。


 日本の国の政治は、何とか持ち堪えながら、少しずつこれからのあり方が見えてきて、調整が図られていきます。
 各自が身の回りの事に取り組まされ、「他に対していろいろ意見を言うよりも、心理的にも実際面でも現状に取り組みながら、それぞれがやっていくことが基本だ」と再認識させられ、そのような生き方や応じ方が基調となってきます。
 今年は、日本においても世界においても、大きな問題や変化は起きない感じです。もちろん中小規模の変化や驚くべきことはありそうですが、世界が一変するようなことや滅びるようなことはなさそうです。
 悩ましい事で実際的な事、そして対応しなければならない事は、いろいろと目の前に出てくることはありそうです。実際的な事に追われ、「実際的な事に応ずることが基本だ」と、現状から再認識されそうです。
 物価の高騰は続きますが、それほど大きな変化はなさそうです。人々はある程度そのようなあり方に慣れて、それを受け入れ、その中で慎ましく、手堅く、生活するようになっていきます。
 外国から日本への旅行客などは多いままですが、割と定着し、日本に馴染みながら、日本の良さを味わいつつ、実際的な事を重んじて折り合っていきそうです。
 どちらかというと、昨年2024年のほうが動乱と変化の年であり、今年2025年は少し落ち着いて、外というより、各自自分の回りに課題があることに気づかせられ、地道に取り組んでいくことが求められ、忍耐と実際的な事を求められながら、それぞれが凌いでやっていくような流れです。


 その意味では、身の回りに大切なものや生き甲斐ややり甲斐のあることに気づいて、人間は落ち着き成長し、小さな事や身近な事を糧(かて)として生きていくような、落ち着きや実際性を取り戻していく人々が増えてきます。
 生命力はそれなりに発露しますが、味わい深い労働とか実生活などが、つくづく実感されることが多そうです。
 少し、日本も世界も落ち着いてきて、各自が内省しながら、家族や自分の国のことを思って、落ち着いて一つ一つを見直し、点検し、調整を図りながら必要な事を行い、将来に備え、時には蓄えなどもしながら、自身や身内の事に取り組み、内省を深めていきます。
 個人によってもちろん、それぞれ異なるし、国によっても多少動きや状況は異なりますが、全般的に見ると割と落ち着いて、実際的な事に日々取り組みながら考え、感じ、精神的な事も自分の中で感じながら、人間関係も調整し、身内の事や国の事に一つ一つ応じながら、労働したり生活したりして、自分の置かれた所でやっていくことが多そうです。
 それほど穏やかで安らぎを感じるというよりも、実際的な事に向き合わされ、対応する意味では、苦労はあり忍耐は必要です。
 でも、大きな変化や大変なことは少なく、外の事は構っておられず、自分の身の回りの事にそれぞれ応じながら、生きていくことが目立つことでしょう。
 このような時こそ、普遍原理であるONEを学び、ONEを取り入れながら調整を図り、小さな事を糧(かて)にしながら現状の中で工夫して生きていくことが、大切になります。小さな事に、意味と価値があるのです。
 改めてその事に気づかせられ、普通がいちばんであり、平凡で普通になって人間完成し、転生も完了できることを知ってください。
 特別になったり有名になったり変わったりして完成というよりも、どれだけ普通になり、周りに溶け込み、一般の人たちと同じようにやっていけるかどうか、です。普通に人並みにやっていけることが奇跡であり、恵みであり、ありがたいことなのです。


 2025年を送るに先立ち、このようなONEのメッセージを与えることにします。その事に留意し、その事を指針として、各自、置かれた所で周りを思いやり、自分らしく目の前のことに、中道と八正道で対応して生きていってください。
 人生でいろいろ起きてくるのは、過去の責任を取らされることが多いものです。もし、いつでも目の前の事に、良い心がけできちんと対応して生きていれば、困る事は起きないのです。
 困る事が人生で起きてくるのは、前世でか今世でか、捉え方や応じ方が不適切であったからです。自分では知らず、意図しなくても。
 その事に気づいて、たとえどんな事が起きた場合でも、この事を思い出して、まずは事態を受け止め、一つ一つをより良く捉え、きちんと応じていくようにしてください。
 これから、目の前のことに正しく捉え、きちんと応じていくことを重ねていけば、困ることは次第に起きなくなっていきます。それが、「自分に責任を取る」という、思いやりの生き方です。
 こうして、周りからも信頼され、全てのなすべき事をなし終え、周りも整い、自分の心も安定して、自分の周りにも、そして遂には世界にも、平和と安定が訪れることでしょう。
 そのような事を予感させる、学びと忍耐の一年に、今年はなることでしょう。


リーディングを終了します。


(ありがとうございました)


〈了〉

ARIメッセージリーディングNo.312 2024年の総括 2024.12.31

質問: 2024年に起きたさまざまな出来事と、その霊的意味、必要な学び、天の意図をお伝えください。ここで、2024年の日本と世界の総括をお願い致します。

ソース:今年2024年は、元旦に能登半島地震が起き、その翌日には、その救助に向かう海上保安庁の航空機と日本航空の旅客機が衝突し、炎上することから1年が始まりました。この衝撃的な出来事のニュースが伝えられ、年が明けました。
 この1年において、この能登半島地震の被災に対する便乗商法や、それ以外でもさまざまな詐欺が横行しました。闇バイトなども深刻な問題として、ニュースに取り上げられました。
 生活面では、物の値上がりが目立ち、一般の人たちにとって、経済面での圧迫がやってきた大変な年になりました。
 世界的には「選挙イヤー」と言われ、日本でも首相が交代しました。政治と金の問題が解決しないまま、与党が過半数割れになり、政治が弱体化し、混迷を深めています。


 アメリカでは、トランプさんが大統領に復帰し、イギリスでは14年ぶりとなる政権交代が起きました。
 ウクライナやガザでは戦闘が続き、そのような中で、日本原水爆被害者団体協議会が、ノーベル平和賞に選ばれることも起きました。
 パリでのオリンピックとパラリンピックでは、メダルラッシュに日本中が元気をいただき、野球の大リーグでは大谷翔平選手が活躍し、史上初となる「50‐50」を達成しました。

 まず1月1日には、先ほど述べられた如く、石川県能登地方を震源とする大きな地震があり、志賀町では最大震度7を観測しました。
 2日には、羽田空港の滑走路で、海上保安庁の航空機と日本航空の旅客機が衝突してしまい、その双方が炎上し、海上保安庁の航空機の5人が死亡するという、痛ましい事故がありました。
 7日には、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部が安倍派の池田衆院議員と秘書を、政治資金規制法違反容疑で逮捕しました。
 11日には、日経平均株価が約34年ぶりに3万5千円台を回復しました。
 13日には、台湾総統選が投開票され、与党の民進党の頼(ライ)清(チン)徳(トー)副総統が当選しました。
 19日には、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、特捜部が安倍、二階、岸田の各派閥関係者を立件しました。それにより自民党の安倍、二階、岸田という、三派閥が解散する方針を決めました。
 20日には、月探査機SLIM(スリム)が日本初の月面着陸に成功したと、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表しました。
 31日には、自民党安倍派は2018年から22年の5年間で、総額約6億8千万円が政治資金収支報告書に不記載だった、と発表しました。

 2月1日には、自民党安倍派が最後の総会を開催しました。
 このように、安倍元首相は銃殺された後、このような清算がなされました。カルマ的な清算です。
 銃殺されたこと自体は痛ましいことであり、それを行った当人は罰せられるべきことではありますが、結局、そのようなものを通してもこのような結果が出たというところに、学びと教訓が込められています。
 旧統一教会との癒着は問題で、それが裏金問題をも明らかにし、カルマがあぶり出され、自民党の長い間にわたる潜在的な問題が露呈し、2、3年かけて清算がなされました。これからどのように対応し、改革していくかが重要です。
 2月8日には、特殊詐欺の昨年の認知件数が1万9千33件で最近15年では最多だったと、警察庁が発表しました。日本の闇の部分が、このような歪んだ形で表れ出てきていることを知って、政策はもとより、一人ひとりの日本人のあり方の見直しと、人間の育成が求められます。偶然起きる事はないからです。起きる事は、いちばんの元では神のメッセージとなっています。
 15日には、2023年の物価の影響を含めた日本の名目GDP(国内総生産)が、アメリカドルに換算するとドイツに抜かれ、世界4位に転落しました。
 日本は少子高齢化に向かい、国が弱体化しつつあることを表しています。偶然起きることはなく、「外界は内界の表れ」ですので、起きる事や状況に、内面にあるものが反映してきています。そこから学べること、そして対応して改善を図ることが求められています。
 17日には、日本の新型ロケットH3の、2号機の打ち上げが成功しました。
 22日には、日経平均株価が3万9千98円68銭で取引が終えられ、バブル期の1989年に付けた、史上最高値を更新しました。
 27日には、2023年に生まれた子どもの数は、75万8631人で、過去最少だったと、厚生労働省が公表しました。この後も、生まれてくる子どもの数は減り続けています。

 3月4日には、日経平均株価が続伸し、史上初めて4万円の大台に乗せて、取引が終えられました。
 3月16日には、東京と金沢間を結ぶ北陸新幹線が、福井県の敦賀までの約125キロ(km)延伸・開業することが実現しました。
 17日には、ロシアの大統領選があり、プーチン大統領が通算5選を決めました。
 ロシアも中国も、一強独裁が顕著になっています。北朝鮮も一つの家系の中で、昔ながらの世襲制の国の支配が続いています。アメリカや日本では考えられないことですが、今現在でも、専制主義ではそれがまかり通っていて、支持されています。
 日本は天皇制としては存続し、同じ天皇家の家系での存続はありますが、実際の政治的な責任者は民主主義体制によって、その都度選ばれています。
 28日には、小林製薬のサプリメントの一つ、紅麹コレステヘルプが原因となる健康被害問題で、死者が計4人になったと発表されました。

 4月1日には、イスラエル軍がシリアにあるイラン大使館領事部をミサイルで攻撃したと、シリア、イランの当局が発表しました。
 4月3日、台湾東部花蓮県で、震度6強を観測する地震が起き、落石などで9人が死亡されました。
 14日には、イランが自国の大使館攻撃を受け、イスラエルに対してミサイルやドローンによる報復攻撃を行いました。
 17日には、愛媛県愛南町と高知県宿毛市で、震度6弱を観測する地震が起きました。
 今年の年頭リーディングで伝えられたように、今年はやはり地震の多い年となりました。
 22日には、ドジャースの大谷翔平選手が、大リーグ通算176本目の本塁打を放ち、松井秀樹選手を抜いて、日本選手の最多記録を更新しました。
 26日には、外国為替市場で円が一時1ドル157円台まで下落しました。


 29日には、円相場が一時1ドル160円台まで円安が進んだ後、一時154円台まで円高に振れました。市場では、「為替介入があった」との見方が強まりました。
 ドル高円安が進み、その影響もあって海外から日本の国に観光などで訪れる外国人の数が、目立って多かった年となりました。これは、今後とも続くことでしょう。
 しかしただ単に、円安だから日本に多く外国人が来ているだけではなく、日本の魅力や日本で得られるものが多いことに外国人たちが気づいて、日本に惹かれてやって来ていることがあります。
 そもそも円安になって、その結果、日本に多くの外国人が来ること自体偶然ではなく、いちばんの元では神さまが働きかけて、日本にある良きものに外国人に気づかせ、日本に今、良いものがあって、これから日本が世界に果たせるものがあることを、神さまが知らせ、そのような動きが現実に起きてきている、ということです。
 外国人が、アニメや日本の伝統文化、あるいは日本の食文化、美しい自然、そういったものばかりでなく、日本の根源にある魂の良さに気づいて、日本から最も本質の次元で学べるものがあることに気づくことが肝要です。それがこれから、5年、10年かけて起きることが望まれています。
 「ONE」というこの根本的な教えは、その根幹に位置しています。これこそ日本が世界に与えられる、最良のものです。そこに向けて今、外国人の人たちが多く日本に注目し、訪れ、体感し始めているところです。
 円安自体は、日本の経済面が弱ってきていることを表すものではありますが、日本は経済面だけでない、もっと文化面、そして文化の元にある霊性にこそ、良いものがあるのです。
 30日には、主要7か国(G7)の環境相会合で、対策のない石炭火力を2035年までに廃止する方針で、各国が合意しました。日本の国はそのような中にあって、未だに石炭火力に頼っているところがあります。
 ただ実際には、原子力などよりも石炭や石油のほうがONE的でリスクも少ない、ということがあるのです。そういったことには、ほとんどの人たちは気づかないか、薄々気づいても、目をつむったままです。
 日本では原発のほうに、再びエネルギー源として舵を切り始めているところです。一時的にはやむを得ないとしても、長期的には、これはいずれ変えていかねばならないことです。いつまでも原発に頼っていてはなりません。

 5月には21日、欧州連合(EU)で、人工知能AIを包括的に規制するAI法が成立しました。これは当然必要なことです。それ以前に、人間が良心に目覚め霊的に成長することで、AIの法律を定める以前に、正しい方向で開発され、そして適切にAIを駆使していくということが、人類の課題としてあります。
 法的に規制するだけでは限界があり、本当ではありません。人間自体も成長し、機械の発達だけでなく、人間自体の進化と発達こそが、事の本質です。
 AI自体は悪いことではなく、可能性を秘めています。AIに頼り過ぎるのではなく、まして悪用するのでなく、人間を補完する道具や手段として、上手く付き合っていかねばなりません。

 6月には12日、世界経済フォーラムがジェンダーギャップ報告書を発表しました。日本は146か国中118位で、主要7か国としては最下位でした。これは問題ではありますが、事はそれほど単純ではありません。
 「何が真実で、どうするべきなのか」。天にある真の基準に基づいてジェンダーについても見ていき、その方向で対応することこそが求められていることです。


 天にある真の基準に照らして、性に関しても真実を知って、その方向で対応していかねばなりません。
 28日には、小林製薬の紅麹サプリメントの健康被害について、その関連が疑われている死者が新たに76人もいると、厚生労働省が発表しました。
 これも氷山の一角であり、偶然起きる事はないのですから、学びと改善が必要です。多くの人たちが日本では健康志向になっています。それだけ日本が恵まれて、豊かになってきていることを表しています。健康志向が強まってきている、ということは。
 ただし、健康志向自体は良いのですが、サプリメントなどの人工的なものに頼り過ぎてはいけません。その警告としての、一つの表れの出来事でした。
 やはり、生きた食べ物や飲み物からこそ、本当に必要なのものを摂取するのが正当的です。サプリメントのような人工的なものに期待したり、頼り過ぎることは、本当ではありません。そのことを知らせる、一つの警告としての表れでした。また、健康や美容を金儲けにする企業への警告でもあります。

 7月には3日、日本銀行が20年ぶりに新紙幣を発行しました。先端技術による偽造防止対策も強化した、その一つの成果としての新紙幣発行でもありました。
 多くの人たちの見方によると、こういった紙としてのアナログのお金は、今後そう長くは続かず、「最後の新紙幣発行だ」との見方も、強まってきています。


 今はカードなどを使っての決済が増えてきており、それが今後ますます拡張する、との見方が強まっています。
 3日には、旧優生保護法下で不妊手術を強制された障害者の人たちが、国に対して損害賠償を求めた裁判で、最高裁は旧法を違憲として、賠償を命じる判決が下されました。これは当然のことです。
 これまでの、古いあり方を表す法律などは、改めていかねばなりません。いずれは、天にある真の基準である「ONE」に基づいて、この世の法律も改善されていくことでしょう。
 「ONE」というのは、「あらゆる分野においての天の模範的なあり方」を示しています。
 ケイシーがリーディングで述べた如く、「ヨハネ・ペヌエルが新秩序をもたらす」。その「新秩序」というのは、「ONE」という天にある真の基準に基づくものとしてある。それがこの世にも徐々に反映してきて、この地上が天界のような世界のあり方に向かっていく。人間一人ひとりが成長し、清められ、それによって地上にも天界が反映してくる。
 「黙示録」の中ではこのことを、「新しいエルサレムが、天から静かに地上に降ってくる。それにより新天新地が訪れる」という表現で示されていることです。その意味では、「黙示録」がヨハネによって成就される、ということです。
 それまでには、まだ長い年(とし)月(つき)がかかりそうですが、少しずつでもこのようなリーディングを通して、世間に模範が示されていくことが求められています。世間でも少しずつ、本来のあり方である「ONE」に近づく動きが、神さまの働きかけで出始めています。


 まだ、模索段階のところも世の中では多いですが、根源の神さまが必ずや、いずれ全てにおいて「ONE」という真の基準に、導いてくださることでしょう。その中で、試みやカルマが果たされていくプロセスや、人類の学びが待ち受けています。
 5日には、英国下院の総選挙で、保守党が歴史的大敗を喫(きつ)し、労働党が14年ぶりに政権を担い、キア・スターマー党首が、首相に就任することになりました。
 7日には、東京都知事選が投開票され、小池百合子さんが3選されました。最多の56人もの人たちが立候補しました。ネットを駆使した人も、票を伸ばしました。
 今は選挙においても、ネットの力と影響力が増してきています。アメリカでのトランプさんの再当選にも、それが出ていました。
 8日には、フランス国民議会の総選挙で、野党の左派連合が一転し、最大勢力になりました。
 14日には、アメリカのペンシルバニア州で、トランプさんが演説中に銃撃され、右耳を負傷しました。命を狙われましたが、ちょうど演説中に顔を移動したことで、まともに銃を受けず、右耳をかすっただけで命拾いしました。
 それも偶然ではなく、トランプさんには課題はあるとはいえ、まだ役目が待ち受けていることを表す出来事でした。
 22日には、バイデンアメリカ大統領が、「大統領選から撤退する」と表明しました。アメリカが大きく揺れ動いていることを表す、勢力図の象徴的な動きでした。
 27日には、佐渡ヶ島の金山が世界文化遺産に、登録が決定しました。
 27日には、パリ五輪柔道女子48キロ級で、角田夏実さんが優勝しました。ここを皮切りに、パリの五輪においてのメダルラッシュが始まりました。

 8月の5日には、東京株式市場で日経平均株価が、前週末の終値より4千451円28銭安い、3万1千458円42銭に暴落しました。下げ幅は、過去最大となりました。
 今年は、日経平均株価が揺れ動いた、不安定な年となりました。それだけ日本の経済面が不安定である、ことを表しています。
 8月8日には、宮崎県沖を震源とする地震で、最大震度6弱を観測しました。気象庁は初めて、南海トラフ地震臨時情報、巨大地震注意を発表しました。
 これは気象庁としての初の試みで、結果として南海トラフ地震は起きませんでしたが、こういった対応も、試験的に必要だったということはあります。
 人間は、試行錯誤の学習過程を経ていくものです。時には失敗から多くの教訓を学んで改善し、成長していきます。
 輪廻転生も体験学習のため、この世に肉体を与えられて出てきて、行うことで学びが得られ、改善し、成長していきます。
 集合体としての日本人や、世界の人々においても、この原則は当てはまっています。そうであるからこそ、許しも必要なのです。自分のことも人のことも理解して、許すことです。そしてまた、出直せばいいのです。
 14日には、岸田文雄首相が自民党総裁選に立候補せず、任期満了で退陣する考えを表明しました。ちょうどアメリカのバイデン大統領が「大統領選から撤退する」と表明したことと並行しています。日本でも同様のことが、すぐ後に起きました。アメリカと日本とで、連動しているところがあります。それだけ国同士が緊密で、深く関連していることを表す一端です。

 9月8日には、パリでのパラリンピックが閉幕しました。日本は金メダル14個を獲得しました。
 19日には、兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県議会は斎藤知事に対する不信任決議案を全会一致で可決しました。
 このことは斎藤知事のような人は、今の日本でまだ多いことを表しています。斎藤さん一人だけの問題ではありません。今でも、日本には斎藤さんのような人が、どの分野でもある程度おられる。そういった人たちの考え方や価値観が、言動や態度として斎藤さんの中に表れています。
 結局その斎藤さんが、兵庫県の知事として再選されたということは、日本の斎藤さん的な人は、今でも日本でそういった知恵を働かせて、またポジションを維持して、役割を遂行することが日本の国では支持されている、ということの象徴的な現れとなっています。
 20日には、ドジャースの大谷翔平選手がメジャー史上初となるシーズン50本塁打、50盗塁の偉業「50‐50」を達成しました。
 21日には、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県の能登北部で、記録的な大雨に見舞われました。1月1日の地震に続き、9月には大雨の被害に見舞われたのです。まだ、霊的にも現実的にも癒されてないものが、そこには多くあることを表す出来事でした。
 27日には、岸田文雄首相の後継の自民党新総裁に、石破茂元幹事長が選ばれました。

 10月1日には自民党の石破茂総裁が、第102代首相に選ばれました。
 10月9日には、衆院が解散されました。首相就任から8日後の衆院解散は、戦後最短となりました。
 このことに示されるように、今の日本の政治は弱体化し、不安定な中で何とか続いている、ということを表しています。
 その時どんな人が首相になるか、それもその時点の日本の内実を表しています。特に日本の政治面の内実を。石破さんのような人が、今の時期、日本の首相にそういうあり方で就いているというのは、日本の政治面の内容を象徴的に表しています。
 11日には、ノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会、「日本被団協」が選ばれました。
 27日には、第50回衆院選が投開票され、自民と公明の与党は、過半数割れとなりました。これも、日本の内情を表す出来事です。
 29日には、国連の女性差別撤廃委員会が日本政府に対して、選択的夫婦別姓の導入や、皇室典範の改正を求める勧告を公表しました。これも日本の国が世界にあって、特異的なあり方を取っていることを表す出来事でした。
 29日には、東日本大震災で被災した、東北電力女(ね)川(がわ)原発2号機が再稼働しました。

 11月には6日、アメリカの大統領選が投開票され、共和党のトランプ前大統領が勝利を確実にしました。民主党のハリス副大統領が当選するかと見られましたが、いま一つ力及ばずで、結局トランプさんが支持されたところに、今のアメリカの国民の思いが表れました。
 11日には、自民党の石破茂総裁が特別国会の首相指名選挙で、衆院で30年ぶりの決選投票の結果、第103代首相に選出されました。
 こういうあり方で、今の日本は何とか続いています。日本の国民のそれぞれの思いが、このような形で象徴的に表れ出たのです。
 17日には、兵庫県知事選が投開票され、出直し選に臨んだ前知事の斎藤元彦さんが再選されました。こういう所にも、今の日本のありようが象徴的に、正直に出ています。
 24日には、国連気候変動会議(COP29)が、途上国支援の新たな資金目標に合意して、閉幕しました。2035年までに先進国側が年3千億ドルを拠出するとのこと。
 今は温暖化が顕著で、いずれ解決させ、クリアしなければならない、人類の大きな課題としてあります。これも、いちばんの重要な事として、人間自体の成長と改善にあるのです。
 そうであるからこそ「ONE」は、まず、一人ひとりの学びと成長と改善から、始められねばなりません。政策は、その後のことです。しかし、こういったことに気づいている人さえ、ほとんどまだおられません。
 27日には、戦闘を続けてきたイスラエルと、イスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点がある隣国レバノンが、停戦に合意しました。

 12月の2日には、従来の健康保険証の新規発行が停止し、マイナ保健証への移行が本格化しました。まだまだ課題があって、上手くいっていない部分を残しながらの動きとなっています。
 3日には、韓国のユン・ソンニョル大統領が、非常戒厳を出しました。その後、国会に解除要求決議を突きつけられ、約6時間後に解除しました。


 これは未だに不安定で、決着がついていません。韓国の今のあり方が、このような表れをする内情を持っていることを示しています。それぞれの国に、課題とクリアするべき事があるのです。
 7日には、中国電力が島根原発2号機を再稼働しました。東日本大震災後の2012年1月に停止して以来、約13年ぶりのことです。日本の国は、今このような方向づけを取るようになっているのです。
 8日には、シリアの反体制派が「首都ダマスカスを制圧し、アサド政権を打倒した」と発表しました。これで半世紀以上にわたる強権体制が崩壊しました。これも一つの、内面にあることの表れとしての、世界の動きでした。
 24日には、政治改革関連三法が成立し、政策活動費は廃止になりました。まだ不完全で課題はあるものの、ともかくも日本の政治では、改善し、次のより良いあり方に向けて、一歩を踏み出したことを表しています。
 年末には、韓国の旅客機が胴体着陸をして、多くの死傷者を出してしまう、痛ましい事故がありました。
 こういった方々の犠牲を無駄にすることなく、関わる人たちは見直して改善し、今後二度とそのような事が起きないように、取り組んでいかねばなりません。


リーディングを終了します。


(ありがとうございました)


〈了〉